Shima Shima English

エイメイ学院 / 明成個別 英語科講師のブログ

英語革命

 今日、杉並区立のある中学校の英語の授業を見学してきた。

 

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 ひと言でいうと、、、凄かった。

 

 

 何がそんなに凄かったかというと、

 

 ①授業がハイテク

 パワーポイントでの授業はもちろん、それを映し出したスクリーンを触って操作してやがった!おれらしかびっくりしてなかったから、都内の学校では当たり前なのだろう。しかも、板書をする必要がないから、なにより授業のテンポが早い。歌や本文内容の映像も流れて、インプットの豊富さもやばい。

 

 ②日本語が聞こえない

 授業はALL Englishで日本語を使う瞬間はなかった。先生の指示出しはもちろん、なにより生徒が英語を使ってる。英語を読む、聞く、話す、書くが網羅的になされていた。先生の指示出しは、流暢でとても速いが、生徒たちはなんなく意味を汲み取り、すぐにアクティビティへ動き出す。きっと日頃の授業で習慣づいているのかもしれないけれど、凄い。さらに、生徒たちは英語を積極的に使ってコミュニケーションをとろうとする。

 

 

 

 これだよな、と思った。

 

 

 

 授業後に、その回を担当していた先生の話を聞く機会があった。

 

 「2年生の教科書本文も復習になるので、毎授業読ませてます。」

 

 「英語の歌も学年で統一してこの月はこの曲をやる、という風に決めています。」

 

 「現在分詞、過去分詞なんて文法用語は使いません。

 

 「英文法の用語は、自分でワークをやるときに、『ああ、これのことだったのか。』ってわかるくらいで十分です。」

 

 

 

  これだよな、と思った。

 

 

 

 英語を勉強する意味があるとすれば、それは「英語を使えるようになるため」でありたい。つまり、英語を読めて、聞けて、書けて、話せるためにやらないと教養で終わってしまう。

 

 

 

 しかし、学校や塾では英語の授業なのに英語が全く聞こえない授業が多い。なにより、生徒が一言も英語を口にしていないだろう。

 

 

 

 でも、「英語の授業なのに、文法をひたすら解説」する授業って、

 

 「体育の授業なのに、跳び箱を座学で解説」

 

 「音楽の授業なのに、楽譜について解説」

 

 「家庭科の授業なのに、包丁の使い方を教科書で解説」

 

 こういう授業と同じじゃない??

 英語は「主要3科目」じゃなくて、「実技科目」であるべきじゃないのか?

 

 

 

 

 文法中心の授業が展開されて、定期テストは知識問題中心。これでは、塾では生徒の成績を上げるために、文法のワークをただひたすら解くことから抜け出せない。

 

 生徒や保護者のニーズは、「英語が使えること」ではなく「英語の成績が上がること」。そうなると、知識問題中心の定期テストを倒すためには、そういう授業が大半を占めることになる。

 

 

 

 最近、おれは塾講師としてこの大問題(?)について、ちょうど葛藤していたところだった。なんてったって、おれの授業を100%理解して帰ったとしても、文法問題は解けるが、英語を話せるようにならないじゃん!!だからだ。

 

 

 

 だからおれは新しい挑戦として、最近は1、2年生の授業の半分くらいを英語でやるようにしてる。もっと生徒が英語を話せる機会を作るようにしてる。

 

 

 

 入試問題や定期テストが変われば、塾も変われる。

 

 だけど、そんな時間待ってられない。今教えている生徒たちに申し訳ないし、なんなら将来使えない英語を教えている犯罪人なんじゃないかってくらい重く考えてる。

 

 

 

 おれは今、ホワイトボードの左上に「関係代名詞」なんて言葉、あまりに怖くて書けないでいる。