「男女別学」の方が成績が良い理由
日本全国5000ある高校のうち、女子高は約300校、男子校は約100校しかない。
割合にすると、女子高は約6%、男子校は約2%とごくわずか。
男女別学出身者は、もはや絶滅危惧種と言っていい。
しかし、驚くべきことに、東大合格者ランキングトップ20では、男子校が14校、女子高が2校と、男女別学が4分の3を占めている。(2018年調査)
上位7位までは全部、男女別学で、絶対数ははるかに少ないのに、学力上位校には男女別学が圧倒的に多い。
男女別学の方が成績が良い、という傾向は海外ではすでに指摘されている。
イギリスでは、
「全国統一試験」の結果、成績トップ10に並ぶ高校のうち、9校は男女別学校だという。
韓国でも、
「大学修学能力試験」において、男女別学校の生徒の平均点が、共学校の生徒の平均点を大きく上回った。
このときの報道で、
「男女の脳構造は先天的に異なっているんだから、
生物学的に異なる男女を同じ環境の中で、同じやり方で教育を行うのはナンセンスなんじゃないか。」
とも言われた。
他にも、
男女別学のクラス編成の方が、男女ともに成績が向上した、という事例が数多く報告されたんだって。
たしかに、男女という性別でその人の性格を特定しようという議論はナンセンスだ。それは意味を成さない。
でも、男女を"集団"として見たとき、やはり傾向としての差が現れるのは確かだ。
例えば、男女別学校の運動会を見ると一目瞭然だ。
男子校は学年を縦割りにした「組対抗」で行われることが多い。だから、勝負は互角。先輩・後輩という上下関係のなかでそれぞれの個性を発揮していく。
それに対して、女子高は「学年対抗」の場合が多い。もちろん高3と高1が同じ条件で対決するんだから、勝負は火を見るよりも明らか。
しかし、重点が置かれるのは勝ち負けなんかよりも、その過程でどれだけ自分たちのチームワークを高められたか、にある。
つまり、男子の集団は「命令」によって縦型の組織で動くのが得意なのに対し、
女子の集団は「共感」によって横型の組織で動くのが得意だということが見えてくる。
もちろん、だからといってそれが"個人"の性格に落とし込めるわけではないが、
"集団"として行動や嗜好のパターンに違いがあるのだから、教育の現場でも男女を分けて教育するのには、意義があると言えそうだ。
あるアメリカの小児科医は、
「女子は、励まして自信を持たせる。
男子には、現実を見せて、
自分が思っているほどに自分が賢くないことを自覚させ、
もっと上達できるようにけしかけると良い」と主張した。
男女は、脳の構造上も機能上の違いからも男女それぞれの教え方があると言うのだ。
さらに、
女子は、言葉を音の連続として覚える音韻メモリーを駆使するのに対し、
男子は、視覚的に画像で覚える視空間メモリーを使う方が得意、という違いがあるんだって。
だから、
女子には話し言葉で説明を加えながら板書すると効果的だし、男子には図解形式の板書が記憶に残りやすい。
教科別にも男女の機能差を見てみよう!(以下、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』より引用)
・数学:
女子は1番の問題から順番に説明する必要があり、途中でわからなくなったらまた1番からやり直さなければならない。男子の場合は、概論だけを説明し、あとは実際に問題を解かせてみるほうが早い。
・英語:
女子は文脈優先で感覚的に読解する。男子は文法に則って数学的に読解する。
・国語:
物語については、女子は行間に込められた感情を読み取ることができるが、男子はそれが苦手。
論説文については、女子は前から1文ずつ順に読みこなしていくが、男子は全体の構造を把握したうえで、段落ごとの主旨を捉えて全体を読解しようとする。
男女の性質が生物学的に違う以上、異なる教育環境、教育方法を実践する意義というのは、明らかにある。
現に、偏差値トップ校に男女別学校が多いことがそれを端的に表している。
もちろん、
学校教育のすべてが勉強における成績の良し悪しで決まる訳ではないけれど、
「勉強ができる」ということが人間の1ステータスになりうるのは確かだし、
人生の選択肢が広がるという意味では、「勉強ができる」というのは重要な要素であることは間違いない。
ってことは、"いい大学" に行きたいのなら、男女別学校の方がいい??
長くなったので、続きは次回へ。
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参考:
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