ディズニー映画の異端児!?『アナ雪』に込められた【真実の愛】とは?
社会現象を巻き起こすほど、大ヒットしたディズニー映画、
『アナと雪の女王』
先日、その勢いのまま「アナ雪2」も制作され、いまもなおその熱は冷めやらぬまま。
「あの映画はすごかった!!!!!」
そんなことは誰でもわかる。
じゃあ、なにがすごかったのか?
なかでも革命的だったのは、"ストーリー" にある。
それは、
ディズニープリンセス映画の文法を踏襲しない異端児的な、
でも世界の状況をタイムリーに取り入れた文脈で描かれているからこそ、
現代社会の万人にウケたと思われる。
『アナ雪』の最も大きなテーマのひとつは、
「【真実の愛】とは何か?」
である。
あらすじはみんなの頭の中にあると思うから詳しくは説明しないけど、
アナがエルサの氷の魔法を受けてしまって、心が凍ってしまう、
というクライマックスのピンチのシーン。
森の苔が生えた石ころみたいな妖精が、
「これは危険な状態だ...
この凍ってしまった心を解かせるのは、【真実の愛】だけだ。」
とヒントをくれる。
ここで、今までのディスにー映画の文法を踏まえるなら、
この【真実の愛】をもたらしてくれるのは、"プリンス"だよね。
白雪姫は、王子様が、
シンデレラは、チャーミング王子が、
オーロラ姫は、フィリップ王子が、
アリエルは、エリック王子が、
ベルは、野獣が、
ジャスミンは、アラジンが、
"プリンセス"に【真実の愛】をくれるのは、いつでも "王子様" だ。
みんなは自然に考えるかもしれないけれど、
愛、それも【真実の愛】を体現できるのは、
まぎれもなく "男" と "女"
っていう暗黙の了解があった。
それが、ディズニープリンセスの文法だし、
なによりそれが大衆の望む【真実の愛】だった。
でも、『アナ雪』は、その慣習を、ブチ破ったんだ!!!!
そう、アナのにかかった魔法を解かしてくれたのは、
最初に恋に落ちたハンス王子でもなく、
雪山での道中を助けてくれたクリストフでもなく、
姉であるエルサだった。
【真実の愛】の体現者は、"女" と "女" という図式を、
あんなにも自然に、あんなにも美しく描いた。
あのふたりがレズビアンだということが言いたいのではなく、
愛のカタチには、様々なものがある、ということ。
【真実の愛】は、異性間でしか成立しない、ということはないんだ。
性のあり方がこんなにも多様な時代、
だからこそ愛のカタチだってどんなものがあってもいい。
そんなことを思うと、
主題歌『ありのままで』に込められたメッセージが、また違うものに聞こえてくる。
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